4.4 「スペイン風」ミートボール/ルーラーデン (捷: španělský ptáček/独: Rouladen)
内部にゆで卵やソーセージ, ピクルスを詰め込んだ大きめのミートボール.「スペイン風」とあるが, チェコの料理である.
難易度 | |
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材料調達 | ★★★☆☆ |
調理 | ★★★★☆ |
4.4.1 材料
- 牛スネ肉
- もしくは他の柔らかい部位
- なるべく大きい塊肉がよい
- ソーセージ
- ピクルス
- ゆで卵
- ベーコン
- マスタード
- 玉ねぎ
- ラードまたはバター
- 小麦粉
4.4.2 道具
- 料理用のタコ糸
- または爪楊枝や竹串
4.4.3 作り方
- 牛肉を薄く切り, 叩いて延ばす
- 牛肉に少量の塩胡椒とマスタードを塗って下味をつける
- 玉ねぎ, ゆで卵, ソーセージ, ピクルスを小さく切る
- 肉で上記を包み, タコ糸等で固定する
- 外側に再度少量のマスタードを塗る
- 鍋を熱してラードを溶かし, みじん切りにした50gのベーコンと玉ねぎ1/2を中火で炒める
- 火が通って色が変わってきたら, ミートボールを入れ表面を焼く
- 鍋に温めたブイヨンを入れる. 肉が浸かる位の量が必要
- 鍋に蓋をして2時間ほど煮る (圧力鍋を使って短縮しても良い)
- 肉を取り出し, 茹で汁は固形物を濾し取ってから小麦粉でとろみを付け, ソースにする
- 皿にミートボールとソースを盛り付ける
- クネドリークまたは米と合わせて食べる
4.4.4 補足
ヨーロッパのマスタードは全般的に日本の練からしよりだいぶ辛味がマイルドなので, どちらを使うかで使用量に注意する.
柔らかい部位の肉を使う場合, 茹で時間は少ないほうが良いかもしれない.
ルーラーデンは類似のドイツ料理である. こちらも薄く延ばした肉で具材を巻いて焼くという点が同じだが, 使われる材料は異なる.「小鳥」と訳したらチェコ人に間違えを指摘された. ptáček は辞書には小鳥とあるが, ミートボールというニュアンスもあるので, ここは素直に「ミートボール」と訳す.
この料理の起源は神聖ローマ皇帝ルドルフ2世時代にあると言われている. 皇母マリアはスペイン出身であり, その影響でスペイン人のシェフがおり, その影響でスペイン風の料理として考案された. 一応スペインにも肉を巻いて焼く料理があるらしい. チェコ料理ではあまり米が使われることがないが, このミートボールにはしばしば米が添えられる. 地中海を想起される食材なのかもしれない.
4.4.5 参考資料
- (faktor2007Traditional?) p.54
- “video-recepty.com” の動画
- Wikipedia の記事 https://cs.wikipedia.org/w/index.php?title=%C5%A0pan%C4%9Blsk%C3%BD_pt%C3%A1%C4%8Dek&oldid=19363197