6.4 LaTeX パッケージを追加で読み込む
追加の LaTeX パッケージ を使うことで文書のスタイルに拡張的なカスタマイズが可能になります. 加えて kableExtra (Zhu 2021) のようないくつかのパッケージでは R パッケージの関数が LaTeX に依存して機能するものもあります. R でもよくあるように, これらの関数を使えるようになる前に R Markdown 文書内でパッケージを読み込む必要があります.
6.4.1 LaTeX パッケージを読み込む
pdf_document
の YAML 設定で extra_dependencies
オプション を使って追加の LaTeX パッケージを読み込めます. これにより中間出力の LaTeX 文書で読み込むべき LaTeX パッケージのリストを与えることができます. 例えばこのように.
---
title: "追加 LaTeX パッケージを使う"
output:
pdf_document:
extra_dependencies: ["bbm", "threeparttable"]
---
パッケージ読み込み時のオプションを指定する必要があるなら, 第2のレベルを加えてオプションをリストとして与えられます. 例えばこのように.
output:
pdf_document:
extra_dependencies:
caption: ["labelfont={bf}"]
hyperref: ["unicode=true", "breaklinks=true"]
lmodern: null
これは LaTeX に慣れた人にとっては以下の LaTeX コードと同じです.
\usepackage[labelfont={bf}]{caption}
\usepackage[unicode=true, breaklinks=true]{hyperref}
\userpackage{lmodern}
6.1節で紹介した includes
引数よりも extra_dependencies
引数を使う利点は, 外部ファイルを読み込む必要がないため, Rmd 文書が自己完結的になりうるということです.
6.4.2 パッケージの例
LaTeX には広範なコミュニティがあり Comprehensive TeX Archive Network (CTAN) 全体には 4,000 種類以上のパッケージがあります. ここにレポートづくりに使えるかもしれない LaTeX パッケージの例をいくつか挙げます.
参考文献
Zhu, Hao. 2021. kableExtra: Construct Complex Table with Kable and Pipe Syntax. https://CRAN.R-project.org/package=kableExtra.