16.5 グラフ画像ファイルを残す

ほとんどの R Markdown 出力フォーマットはデフォルトで self_contained = TRUE オプションを使用しています. これは出力文書に R グラフを埋め込むので, 出力文書を閲覧する時の中間ファイルは必要ありません. その結果, グラフ画像のフォルダ (典型的には _files という接尾語があります) は Rmd 文書がレンダリングされた後に削除されます.

ときにはグラフ画像ファイルを残したいことがあります. 例えば学術誌の中には, 画像ファイルを別個に提出するよう著者に求めるものもあります. R Markdown ではこれらのファイルの自動削除を回避する3通りの方法があります.

  1. 出力フォーマットがサポートしていれば, 以下のように self_contained = FALSE オプションを使う.

    output:
      html_document:
        self_contained: false

    しかし, この方法ではグラフ画像ファイルが出力文書に埋め込まれません. それを望まなければ, 次の2つの方法を検討しましょう.

  2. 最低いずれか1つのコードチャンクでキャッシュ (11.4節参照) を有効にする. キャッシュが有効な時は R Markdown は画像フォルダを削除しません.

  3. 出力フォーマットがサポートしていれば, 以下のように keep_md = TRUE オプションを使用する.

    output:
      word_document:
        keep_md: true

    R Markdown に対し Markdown 中間出力ファイルを保存するよう指示した時, 同時に画像フォルダも保存されます.