補遺B PDF の組版に関する細かい話

ここではpandocテンプレート等の設定を解説する. PDF の出力は pandoc に大きく依存している. pandoc は PDF を生成する際に, YAMLフロントマターの設定を pandoc のテンプレートに代入し, 本文を追加した .tex ファイルを作成してタイプセットしている. よってプリアンブル部分は完全に動的に生成されるわけではなく, ある程度の定型が存在する. これを pandoc テンプレートというが, rmdja では日本語表示にあたっていろいろなパッケージ間の競合が見られたこのテンプレートを多少いじっている.

3種類の和文フォントを個別設定をした場合, XeLaTeX はフォールバックフォントを有効にしている. j****fontoptions 以下に, FallBack=... というオプションでフォールバックフォントを指定すれば有効になる.

用紙サイズは, デフォルトは a4paper, B5 がよいなら b5paper オプションを classoptions: に指定する.

PDF を印刷所に持ち込んだことがないため詳しいことはわからないが, 『Bookdownによる技術系同人誌執筆』で指摘されているようなトンボやノンブルは出力されるように作ってある (そしてここで紹介されているようなLaTeXのコマンドの多くは rmdja では書く必要がなくなった).

TODO: PART の扉ページにはまだノンブルが表示されない

B.1 画像の配置

現在, PDFで画像の配置を固定する方法について何も特別なものを用意していない. 単純に自分は必要だとおもったことがないため. 固定したい場合は R Markdown や Bookdown のドキュメントを参考にしてほしい. ただし, 通常は章や部をまたいで表示されることはない (はず).

B.2 取り消し線

LaTeX の各パッケージのバージョンによっては, 和文に取り消し線 (\sout) を与えるとタイプセット時にエラーが出ることがある. もともとulem.styは欧文を前提にしたものなので適当に妥協してほしい.

B.3 TODO: しかし英文で書きたい場合

rmdja の機能を使いたいが, 執筆は英語でしたいと言う場合は最低限以下のような設定変更が必要である. デフォルトは日本語用文書クラスのため,

documentclass: book / report / article

など欧文用文書クラスを指定する.

rmdja では和文フォントを参照するので, 和文フォントの設定も手動で解除する必要がある.

を指定する. そして各種見出しも英文用に調整する.

TODO